院長のひとくちメモ

11. リウマトレックス(メトトレキサート)の肺障害

リウマトレックスの最も重篤な副作用のひとつであり、約1%前後方に発症するといわれています。
短期間で、あるいは突然に咳き、息切れ、発熱を伴い発病します。
この危険性はもともと肺線維症(肺臓炎)という病気を持っている方(関節リウマチの25%にはリウマチ性肺臓炎を発症する)、65歳以上の高齢者、腎障害者に大きいといわれています。
したがって、使用する前に胸部X線を始め内臓の検査を充分に行う必要があります。
これを防ぐには、たとえ風邪のための咳や熱であっても普段と違うことがあれば直ちにこれらの症状が消失するまで休薬すべきです。年に数回の定期的な胸部X線検査は役に立ちません。
可能な限り頻回に詳細な肺の聴診をすることが重要です。診断が遅れれば命にかかわります。

リウマチの治療

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